南アルプス林道の旅。

工場長

2010年05月12日 13:55



GW前半の南ア北部では、、、

南ア林道を含め、本当に長い時間、林道を歩いた。



バスで来たことがある場所も歩いたし、

全く初めての場所も歩いた。



林道歩きというのは暇なもので、良く写真を撮る。



ってことで、、、

バスに乗った区間も含めて、、、

時系列で林道の旅をしてみようと思う。





■戸台口~歌宿




ココはバスに乗った区間だ。

けど、この長野側のバスはなかなか眺めが良くて飽きない。





戸台口のバス乗り場からイイ。






何がイイって??


ほら。鋸岳が見えるでしょう。






鋸岳と蝙蝠岳は見ただけで、、、

テンションが上がってしまう大好きな山なのだ。





さぁ。バスに乗って出発だ。

つい先日、開通した新しい道路を行く。






と、言っても短い区間で、

すぐにいつもの狭い道になるのだが。





5分ちょっとで戸台大橋に着く。






林道バスが近づくとゲートが開く。

ココからは一般車両は通行できない。





バスはグングン高度を稼いで登っていく。






すると鋸岳が近くなってくる。






ああ。。。堪らん。。。

鋸岳に行きたくなってしまう。

鋸岳に一目惚れしたのも、この林道バスに乗ったからだった。





たまに下を覗くと戸台川が見える。






ココの河原歩きを何度も経験している身にしては、、、

何となく罪悪感があったりもする。。。

すいません。。。ラクして。。。




そうこうしているとあっという間に歌宿に着く。






目の前には鋸岳がデカイ。






さて。

北沢峠までの林道歩きの始まりだ。







■歌宿~北沢峠




歌宿から北沢峠までは6km強の距離がある。

そして標高差も300mちょいあるのだ。

歩くと時間にして1時間半強だとのコト。





歌宿にはトイレしかない。






さっさと歩き出そう。





歩き始めてすぐに、歌宿洞門が現われる。






おそらく、ロックシェードだろう。





なだらかな登りをひたすら行く。

見られる景色は鋸岳のみ。






好きな人間は飽きない。

ちょっと角度が変わってきて、、、

穴の熊沢が正面に見えてきたなぁ。





黙々と歩くしかない。

けど、二つ目の沢は藪沢だ。

上の方を見てみよう。大滝が見えるハズだ。






あの大滝から真南に行くと、

仙丈ヶ岳の五合目である、大滝ノ頭だ。

数時間後には俺はソコにいるのだろう。





そろそろ林道脇に雪が出てきた。






だいぶ標高が上がって来たか。





大平山荘を過ぎて北沢峠に近づくと路面にも雪がある。






去年の正月もそうだったが、、、

ココだけは何故か除雪しない。





しかし、ちょっと行くと雪も除けてあり北沢峠に着く。






広河原方面はガッツリの雪だ。








さぁ。休憩して仙丈ヶ岳に登ろう。







■両俣小屋~野呂川出合




ココを歩いたのは最終日だった。

デブリのある沢の近くを歩いたり、、、

氷化した急斜面にやられたりしていたので、、、

林道歩きなんて天国のように思って歩き始めた。

まぁ、、、4時間後に半死になるのだが。。。





両俣小屋から平坦な道が伸びている。





ああ。

やっぱりラクチンそうだな。





そんなことを思いつつ歩いているとすぐに崩壊地に出る。







治山工事用林道とのコトだが、、、

ココの辺りまでは、もう使われていないのだろう。





しばらく歩くとググっと標高を上げ、整備された感じの道になる。






カーブミラーも現われ、、、

久々の人工物にホっとしたりする。







ココまでは関係車両は入れるのだろう。





野呂川もだいぶ下に見えるようになった。








しかし、すぐに落石地帯になる。






なんだ、当分車は入ってないのか。





たまに作業小屋らしきものもあるが、、、






最近、使われた形跡はない。





その後も凄まじい落石地帯が続く。






いつ次の落石が来るかも分からない。

こういう所は小走りに抜ける。





ふと心和む光景。






ず~っと切り立った崖だったのに、、、

何故かココだけポンッとガードレールがある。

ってか、、、何で??





1時間も進むと治山工事の跡が見える。

そして、そういう所にはロープが垂れている。






スゴイな。

治山工事をする方々はこのロープを登って作業するのか。

ほとんど、クライマーじゃないか。





この林道はたくさんの沢を越していく。

しかし、そこに架かる橋は木製なのだ。






まぁ、ココまで崩れやすい場所ならば、、、

木の橋だろうが、鉄筋の橋だろうが変わらないのかな。

でも、車で渡るのは少し勇気が要りそうだぞ。。。





その後もたくさんの落石エリアに遭遇する。

いや。落石エリアというよりは崩壊地に近いか。





グッとカーブして沢を越すところで、、、

その対岸を見ると、カーブミラーが滑落していた。






うあ。。。

なんかエグイな。。。





別の所でも。






“注意”の表示がシュールだ。。。





ついでに鹿の白骨死体まで。。。






ほへぇ。。。

なんか死のエリアだな。。。





しかし、、、

この林道も終盤になってくると人工物がチョロチョロ出てくる。








どちらも治山工事用の建物や設備のようだ。





そこから少し行くと南アルプス林道を合流する。






おお。車が停まっている。

山梨ナンバーなので芦安の方から来たのだろうか。

しかし、人間が居た形跡はなかったぞ。。。





やぁ。。。

次は南アルプス林道か。。。

疲れるなぁ。。。







■野呂川出合~北沢峠




野呂川出合に出る前に見て気づいたのだが、、、

北沢橋から南アルプス林道はグッと登っていた。



地図で確認すると野呂川出合は標高1800m弱だ。

北沢峠までは標高差200m強の登りなのだ。

広河原~北沢峠はバスでも来たことが無かったので知らなかった。





今までの行程で充分疲れているのだが、、、

ゆる~い舗装道の登りが足に響く。。。






北沢峠まで行っても、、、

歌宿までさらに6kmもあるんだよなぁ。。。

とほほ。。。





そして林道はドンドン積雪量が多くなっていく。










やはり、野呂川出合に停まっていた車は山梨側からだ。

コレじゃぁ通れないし、雪に轍も残っていない。





たいした展望もないのだが、、、

だいぶ歩くと仙水峠らしきV字の谷が見えてくる。

そうすると甲斐駒と摩利支天がちょっぴり見える。






ふぅ。。。

やっと見覚えのある風景になりそうだな。。。





南アルプス林道もこの辺りは荒れている。








夏までに整備するのだろう。


しかし、なんだか不毛感が漂うな。

こんな林道なんて放っておけばイイ気もしてきた。


この林道が車で走れなくて困るのは、

登山者とそれ相手の交通機関だけじゃないか。

山梨側なんて、モロに一部の民間がやってるしな。


南アも最近、人が増えてきたし、、、

南アルプス林道の公共交通なんて止めてしまえばいい。

無ければ無いで、おりゃ困らないぞ。


って言っても、、、

あれば乗るんだけどね。。。



つーか、、、

誰か乗せてくれっ!! 今っ!!





なんて、、、

ブツブツ言いながら歩く。。。

だいぶ病んできたな。。。こりゃ。。。





と、北沢峠への最後の登りだ。






ああ。。。

もうちょっと。。。





ぐはぁ。。。着いた。。。






なんだか、、、

一昨日に比べて雪がかなり汚いな。



まぁ、、、どぉでもいい。。。



歌宿まで、、、あと、、、6kmだ。。。





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このGW前半の山行で歩いた林道の距離は25km近くになる。



山行記録本編では省略したので、

林道歩きだけのレポを書いてみた。



しばらく、林道歩きはしたくない。。。







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