秘密のモノレール。
とある週末、、、
とある山域、、、
私はいつものように山を歩いていた。
この日はロングコース、、、
多くの山頂を踏み、、、最後の山を目指していた。
すると、、、
チェーンソーの音がする。
林業の作業の音であろう。
山頂まであと5分程のところまで近づくと、、、
やはり、登山道脇に作業服を着たおじさんが居た。
俺:「ちわっす。お疲れまです。」
おじさん:『ああ。こんにちは。』
挨拶をして、すれ違う。
そして、私は山頂へ。
ロングコースだったが、、、
予定通り歩けたコトへの満足感に浸りながら一服する。
山頂には、私のほかに外人さんが一人だけ。
この季節の、この時間の、この山にはこんなものだ。
さて、あとは下山だけだな。
外人さんに挨拶をして出発した。
ちょっと下ると、先ほどの林業関係のおじさん。
後は下山だけと言うこともあり、ちょっと話しかける。
俺:「ど~もです。枝落しですか??」
おじさん:『うん。そうだよ。もう帰るけど。』
~~~林業の話を聞いてみたりと5分ほど話す~~~
俺:「では、失礼します。」
と、行こうとすると、、、
おじさん:『ちょっと待って。○○へ下るんでしょう??』
俺:「はい。そうっす。」
おじさん:『あのね。秘密のモノレールがあるんだけど乗ってみる??』
俺:「ええっ!? なんすかそれ!?」
おじさん:『俺らが作業するために上がってくるのがあるんだよ。』
俺:「ド、ドコにっすか!? 乗せてくれるんですかっ!!」
おじさん:『へへ。すぐ近くに。今日は休んだヤツがいるから席が空いてるんだ。』
俺:「ぜ、是非っ!!」
こんな体験は滅多に出来るものじゃない。
テンションが上がりまくる。
と、そこに山頂で一緒に居た外人さんが下りてきた。
気の良いおじさんは外人さんも誘ってみようと言う。
日本語はほとんど出来ないようだが、、、
おじさんと俺でなんとか意図を伝えると、、、
やはり、外人さんも嬉しそうに頷く。
おじさんの撤収作業を待ち、3人で出発。
『こっちの方が早いから。』
と、おじさんは登山道ではない急斜面を下っていく。
す、すげぇ。。。
着いていくのがやっとだ。。。
やはり仕事で山にいる人は違うなぁ。。。
急斜面を下り、、、とある縦走路に出た。
そこをちょっと歩いたあと、、、
また登山道ではない踏み跡をちょっと下る。
すると、、、
ぬおっ!! ホントだっ!!
まさにモノレールだっ!!
地図で現在地を確認する。
ふむ。この尾根だな。
おじさんに聞いてみると、ズバリその尾根だという。
この辺りは結構歩いているのだが、、、
まさかこんなものが有るとは全然気付かなかった。
おじさん:『まぁ。乗りなよ。』
俺:「はいぃっっ!!」
この日は寒かった。
しかし、透明のビニールシートで覆われているので意外に暖かい。
このモノレール、、、
方向転換は出来ないので、、、
登りは前を向いて進むが、、、
下りの時はバックで進んでいく。
うひゃ。。。うひゃひゃ。。。
面白い。。。
スピードは遅い。
おじさん曰く、、、時速4,5kmとのこと。
けれど、、、尾根にレール付けられているので、、、
たまに30度ぐらいの傾斜になり、、、それなりにおっかない。
そんな時はちょっと不安になり、、、
つい、、、足元のレールを見てしまう。
んが、、、トーゼンの事ながらビクともしない。
すげぇな。
どんな風にレールを敷いたのだろう。
出発して1時間ほどが過ぎ、、、
車庫に到着。
ああ。あの林道のあそこだ。
ビックリだ。
その後はご親切にも、、、
歩くと数十分はかかるバス停まで軽自動車で送って頂いた。
なんとも得難い体験であった。
ルンルンで帰宅の途に着いたのは言うまでも無い。
※乗せてくれた方に迷惑がかかるかも知れないので場所は内緒です。
聞かれても教えましぇんので悪しからず。
わかっちゃった方も書き込んだりしないでね。
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