月待講。
先週末の富士山でのこと。
久々の須走口を重い足で登っていた。
本六合目を過ぎ、、、
旧五合五勺の小屋跡が見えてくる。
須走口を登るのは四度目だが、、、
夜だったり積雪期だったりしてこの小屋跡をマジマジ見るのは初めてな気がする。
そこから少し行くと妙なお社があった。
うん!?
お社ではないのかな??
石で囲ってある奥は、、、
鈴がたくさん架かっていて分かり辛いが鳥居のようだ。
小さな神社??
石が囲ってある所は参道か??
横に石碑がある。
△六夜、、、廿六夜、、、かな。
少し気になったので帰ってから調べてみた。
あの“廿六夜”と書いてあった石碑は、、、
『廿六夜塔』と言って月待塔の一つらしい。
ううむ。
そもそも月待塔というのがチンプンカンプンだ。
少し掘り下げる。
同じ信仰を持つ人々が集まり、、
行事を行なうことや、その集まりの自体ことを「講」という。
富士山への信仰である「富士講」が有名だろう。
そして、特定の月齢の夜に集まり、
月待行事を行った「月待講」と言うのがあった。
そして、その講が供養の記念として造立した塔が月待塔。
上の写真の塔は、、、
二十六夜待を行った「二十六夜講」の人々が立てた塔だったようだ。
また、そもそもで、月待とはなんだ??
その字の通り、月の出るのを待って拝む行事らしい。
「二十六夜講」と言うのは、、、
旧暦の1月と7月の26日の夜に月待をする講で、
江戸時代の江戸で盛んに行われていたらしい。
お江戸というとストイックな香りはしない。
お江戸出身者が言うのだから間違いない。
やはり、、、
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月の出を拝むことのできる海岸や高台に人々が集まり、
中でも高輪や品川の海岸は多くの人で賑わい、料理屋は繁盛し、
路上には酒食の屋台が並び、歌舞音曲などの催しも行われました。
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ただのお祭り、、、
いや、、、むしろ、飲み会じゃないか。。。
しかし、、、悪くない。
月の出を待ちながら酒を酌み交わす。
そうだ。夏がいい。
場所もあの廿六夜塔がある須走口2800m辺りだと最高だ。
うぅむ。
風流なこと、この上ないじゃないか。
あ。。。
また、山と酒の妄想だな。。。
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