ようやく見られた花。
丸川荘の裏、、、
大菩薩嶺側にお気に入りの木がある。
檀(まゆみ)の古木だ。
特別、珍しい木でもない。
初めてこの木に目を留めたのは、、、
秋にピンクの実がついていた時だった。
この時期は色々な山で、こんな檀を目にする。
その3ヵ月後に、またココを訪れた。
実が裂けて、真っ赤な種が顔を出していた。
冬の青空に何とも良い具合にマッチしている。
「どんな花が咲くのだろう??」
ちょっと気になったので、、、
丸川荘の小屋番さんに、檀のことを色々と聞いてみた。
『初夏にね。地味な花が咲くよ。』
と、教えてくれた。
何となく見てみたいじゃないか。
その年の6月、長男を連れて小屋に泊りに行った。
しかし、まだ早かったらしく咲いていなかった。
残念がっていた私を見かねたのか、、、
『少しだけ枝を持って行くかい?? 花瓶に挿しておくと咲くよ。』
小屋番さんが言ってくれた。
「いえ。咲いている時にまた来ます。」
そう答えた。
そして、昨日、、、
丸川峠に着き小屋番さんと少し話をして大菩薩嶺に向かった。
トーゼン、好きな木なのでチラと見上げる。
咲いてないな。
大菩薩嶺をピストンして丸川峠に戻る。
檀の木の写真を撮る。
う~ん。
青々と葉が繁っているな。
花は終っちゃったのかな。
ジックリと見てみる。
ん!?
おおっ!!
コレが花なのかっ!!
緑の葉の下に細々と咲く、小さな白緑の花。
こりゃ~良く見ないと気付かないなぁ。
しかし、見られて良かった。
その後、小屋でコーヒーを飲みながら話している時、、、
なんだか嬉しくなって、、、
「ようやく檀の花を見られました。」
『あ。よく気付いたね。よっぽど見ようとしないと気付かないよ。あの花は。』
「いやぁ。いつか見てみたいと思っていたので。」
そんな会話を交わした。
お気に入りの木、、、
そして、お気に入りの場所があるというのはイイものだ。
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